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沖縄のクガニ(シークワーサー)

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少し前の話になりますが、
お正月に沖縄旅行へ行ってきた友人から
お土産をいただきました。
その中のひとつが、こちら。
「クガニ」
クガニ(沖縄)1.JPG

写真では、普通のみかんのように見えますが、
直径3~4cmの小さな小さな柑橘類。

友人いわく、
宿泊先で、「シークワーサーが欲しいんだけど」って聞いたら
となりのおばさん(?)が畑から取ってきてくれて、
「夏ごろに出荷してる青い未熟果のシークワーサーが
完熟するとこうなるんだよ。完熟したものはクガニ。」と。


確かに、夏あたりに若採りするシークワーサーも
冬の時期であれば、こうなるでしょう。
地元の方たちは、この実を「クガニ」と呼んでるらしい。

見かけは、一般的に「みかん」と呼んでる「温州ミカン」を
二回りほど小さくした感じ。色は温州ミカンとほぼ同じ。
皮が薄いせいか、中袋のふくらみが外から見てわかるくらい
ボコボコしてます。

見た目は完熟で甘そう~なんて思って
ちょっと食べてみたら、
いやいや、しっかりとした酸味。
シークワーサーの遺伝子もってます。

クガニ(沖縄)2.JPG
絞って、はちみつとお湯で「クガニエード」♪
酸味の輪郭がしっかりとしてるので
味がぼやけず美味しい☆

写真でわかるように、クガニには
沢山の種(タネ)があります。
どの子にも。

ところで、温州みかんって、普段食べるとき種は
ほとんどありませんよね。
温州みかんは、「単為結果」という性質を持っていて
受粉しなくても実が付くので種はできないことが多いのです。

ただ、温州ミカンの近くに、晩柑類(甘夏など)が植わってると
花粉が混ざって、種ができやすいらしい。
クガニ(シークワーサー)は、単為結果性が弱いのでしょうね。

聞いた話では、
イタリアのブラッドオレンジという、果肉が赤黒い品種は、
日本で育てると普通のオレンジのような果肉色になってしまうとか。

同じ柑橘類でも、種類によって必要に応じ、さまざまな性質や遺伝子を持ち、
それぞれの環境に適応して生きていこうとしてるのが汲み取れ、
私は植物のそういうところにとても興味を覚えるのです。

クガニ、ご馳走様でした。

追記: 友人は後日、クガニでさらに「塩クガニ」を作って届けてくれました。
     塩レモンならぬ塩クガニ♪  刻んでサラダに入れてみよう。

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